2点型エスクローと3点型エスクローのそれぞれの特徴

今回はCtoCサービスでよく使われているエスクローについて語ろうと思う。
エスクローと言うと聞き慣れない語彙かもしれないが、なんてことはない、単なる決済の仲介システムみたいなものだ。

例えば皆がヤフオクで何かを買ったとしよう。
その際クレカで決済したとして、その代金は売主へ直接支払われるのではなく、一時的に運営元であるヤフーに入る。
そして売主から無事買主の元へ商品が届いたのを確認後、ヤフーは預かっていた代金を売主のへ渡す。
これがいわゆるエスクローだ。

エスクローには2種類の方法がある。
2点型エスクローと3点型エスクローだ。
この2点型や3点型の呼称には特に意味はない。
18年ぐらい前から僕が勝手に使っているだけだ。
先に上げたヤフオクのエスクローは僕で言う2点型エスクローに該当する。
では3点型エスクローとはどのようなものか。
先の例でいうと、取引が決まったら買主はヤフーに一旦入金をする。
ここまでは2点型と同じだ。
で、買主から入金があったら次は売主は商品を買主ではなく運営元のヤフーに送る。
ヤフーは商品とお金を同時に手元に預かった後に、売主へは代金を、買主へは商品をそれぞれ送る。
これが3点型エスクローだ。
両者の違いはお分かりの通り商品の流れであって、売主から一旦運営のもとに送るか、直接買主に送るか、だ。

この2点型と3点型にはそれぞれメリットデメリットがある。
今回はそれについて説明しよう。

まず運営コストの面でいうと、圧倒的に2点型のほうが楽だ。
運営が手をかける部分が無いので基本的に自走モデルになる。
下手すれば運営は取引が発生していることすら気づいて無い。
そのぐらい自動的にサービスは運営される。
かたやこの点で言うと3点型は恐ろしくダルい。
商品が届けられたら、大半の場合商品の中身を確認し、それをまた配送業者に頼んで買主へ送らないといけない。
手間もかかれば金もかかる。
腕が何本あっても足りゃしない。
このことから冷静に考えると2点型のほうが優れていて、敢えて3点型を入れる理由は無いように思える。

しかし、3点型には非常に優れているポイントが幾つかある。
その一番のメリットは「商品をチェックできること」だ。
運営が一旦商品を預かることでその商品を確認することができる。
言い換えればそれは真贋チェックや品質チェックができる、ということだ。
例えばスニーカーや時計、ハイブランド財布などの、ある程度単価が高く、そしてフェイクが出回っている商材の場合、2点型エスクローのプラットフォームだとフェイクのやり取りが横行しサービスが成り立たない。
しかし敢えて3点型を導入した場合、受け取った時点で真贋チェックをすることができるのでフェイクの取引を(ある程度は)防ぐことができる。
それは2点型のプラットフォームに比べて圧倒的な競合優位性が確保できる事を意味する。
このメリットに付随する旨味として、運営コストが高いのを逆手に取って、テイクレートを思いっきり上げることができる、というのもある。
通常のプラットフォームの場合、テイクレートなんて大して上げられないが、「うちは一々プロが目利きして真贋チェックしています!人件費めちゃかけてるんですよ!手間かかってるですよ!」とかなんとかいう謳い文句は、何割も上乗せして請求する理由には十分だろう。

3点型エスクローのメリットはまだ他にあり、こちらはほとんど知られていないことだが、「物流の確認ができる」というのがある。
これは完全に個人経験則になるのだが、僕が2004年に立ち上げた最初の事業RMTではエスクローサービスを導入していた。
当初はエスクローサービスでググると、ヤフオクの公式エスクローサービスページやWikiよりも前の一番上に僕のサイトが掲載されていたものだ。
エスクローというのを最初に日本のWEBサービスで謳ったのは、おそらく、まあほぼほぼ絶対僕だろう。
で、僕のエスクロー3点型を導入していた。
それは、売買するものがオンラインゲームのデータであったため、商品の品質チェックというよりは商品の受け渡しが行われた事を第三者が確認する方法がなかった為だ。
つまりオンラインゲームのアイテムが僕のサイトで売買された時、決済だけをうちで巻き取っても、商品を売主が買主に渡した確認を僕が出来ないため、いつのタイミングで預かったお金を売主に渡したら良いのか僕は判断が出来ない。
通常オフラインの商品の場合、配送業者を利用するため、その記録から送ったか送ってないかが分かるが、オンラインゲームの場合ゲーム内で渡すからそれが出来なかったというわけだ。
故に物流の確認ができる3点型を入れた次第だ。
まあこのメリットが活かせる商材はそう多くはないが、3点型にはこういう良さがあるのも知っておいてもらいたい。

ただ当然だが3点型は一々チェックしなければならない為、数があまり捌けない。
尋常じゃない数を捌くには、それに比例する様に人員を増やす必要があり、管理コストやら諸々のリスクなどが上がり、加えて成長曲線も2点型に比べて緩やかになってしまう。
結局の所、2点型と3点型は使い分けをする必要がある。
少頻度高単価の商材は3点型が適しているケースが多く、高頻度低単価の商材は2点型で行う必要がある。
前者は単価がでかいからテイクレートを上げてガッツリ一つ一つから回収したいし、後者は一つ一つ手を入れても旨味はなく自走モデルで数をこなしたほうが圧倒的に良いからだ。
仮に手数料が数百円しかないのに、ひっきりなしに中身を確認して、都度都度配送してたらスタッフは気が狂うだろう。

ちなみに、僕のRMTはハイブリッド型で、エスクローサービスは使いたい人だけ申請したら使えるよ、ただ手数料はガッツリ取るし、最低利用料もあるからね、という感じだった。
必然的に高額商品だけが申し込まれるので、エスクローサービス手数料だけで月600万とか700万とか上がってきてウハウハだった、という余談を書いておこう(ちなみにその同額以上の広告費が毎月入っていた。世はまさにバブル絶頂だった、というわけだ)。

以上、2点型エスクローと3点型エスクローの違いの説明になる。
ご拝読ありがとう。

そうだ、最後に一点。
2021年3月31日から、経済産業省 近畿経済産業局と共同で、関西にゆかりのある若者向けに起業家コミュニティの運営を開始した。
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