回遊させる為のコンテンツ設計について

toC向けWEBサービスを考える上で大切な要素に「回遊率」というものがある。
サイトに訪れたユーザーがどれだけ同サイトのコンテンツなどを見て回るかを指し示す数値だ。
回遊率は、必ずしも高ければ良いというわけではないが、大半のWEBサービスの場合は高いに越したことはない。
それはつまり高い金払って来てもらったユーザーがすぐに直帰してしまうよりかは、色んなコンテンツを見てくれたほうが諸々コンバージョンに繋がり、まあ一回の訪問で二度も三度も美味しい、という事になるからだ。
が、多くのユーザーがあまりこの回遊率を意識しておらず、そしてなんとなく意識していても、その回遊率の対策をフォントの調整や導線ページの設置などのテクニカル的な対応だけに留めてしまい、根本的なコンテンツ設計から考えている人は意外と少ない。
今回は2つの事例を使ってこの回遊を意識したコンテンツ設計(及び親和性について)を説明したい。

早速だが、まずは間違えた例を出してみよう。
僕はコミュニティ・ビジネスを最も得意としているので、コミュニティで考えてみようか。
例えばここに超の字がつくほどプロ野球が好きな人が集まるコミュニティがあったとする。
まあ当然ながらそれは盛り上がるわけだ。
西武ライオンズの掲示板では西武ライオンズファンが盛り上がるし、千葉ロッテマリーンズの掲示板では千葉ロッテマリーンズのファンが盛り上がる。
で、この掲示板だが、ファンというのは面白いもので、普段は西武ライオンズのファンは西武ライオンズの掲示板でだけであーでもないこーでもないと盛り上がるのだが、千葉ロッテマリーンズとの試合があった日は千葉ロッテマリーンズの掲示板にもひょっこり顔を出したりする。
「今日は完敗だぜ!」とか「いやーそちらのホームランが効きましたよ!」とか。
でまあお互い喧嘩しながらも交流するわけだ。
ここまでは良い。
当然理解できる。
が、このプロ野球のコミュニティを持ってるオーナーが仮にもう少しサイトを幅広い人に使ってもらいたいなと思って、サッカーの掲示板を併設したとしよう。
そして当然サッカー好きの人を広告なり何なりで集めてくるわけだ。
そうするとどうなるか。
サッカー、例えば清水エスパルスだったら清水エスパルスの掲示板で盛り上がるし、鹿島アントラーズなら鹿島アントラーズで盛り上がる。
更に清水エスパルスと鹿島アントラーズが戦えば双方の掲示板も行き来するだろう。
しかし、清水エスパルスのファンが西武ライオンズの掲示板に行くことはなく、西武ライオンズのファンも清水エスパルスの掲示板に行くことはない。
なぜなら熱烈の野球ファンであると同時に熱烈のサッカーファンというシチュエーションはあまり考えられないからだ。
殆どの場合は野球好きは野球の掲示板しかみないし、サッカー好きはサッカー掲示板しかみない。
そうなったらこれはコンテンツが併設されていたとしても、結局の所ユーザーを流用することは出来ず、効率の良い集客、運営が出来ているとは言えない。
一見して同じスポーツと言うくくりでも、回遊が生まれてこないコンテンツラインナップと言える。

それでは次に回遊するためのコンテンツ設計を正しく理解している例をあげよう。
Feat.というサービスがある。
もともとはCinemallyというタイトルのサービスで、映画を一緒に観に行く人を探すアプリだった。
Cinemallyはまあそういうアプリなので、当然映画好きな人が沢山集まっている。
で日々毎日「ルパン三世の映画観に行きませんか?」とか「スターウォーズ好きいませんか?」いう交流が行われているわけだ。
Feat.は何も映画のマッチングだけを狙っているわけではない。
もう少し大きな展望をみており、それはエンターテインメントのシェアリングを取ろうとしている。
様々なエンターテインメントを軸に交流しよう、という目的があり、その為の足がかりとしてまず選んだのが映画だったというだけの話だ。
この映画というチョイスは非常に上手い。
回遊する為に必要な親和性というのを見事に理解している。
例えばこの最初のチョイスが相撲だったとしよう。
そうするとどうなるかというと、そこに集まったユーザーは相撲好きが多くなり、例えば次にサッカーのコンテンツを広げても親和性は低い。
あるいは最初のチョイスをアニメ鑑賞とかにしてしまうと、次にナイトクラブなどのコンテンツへは横展開できない(決めつけで申し訳ないが、大のアニメ好きはナイトクラブとはあまり親和性が高いとは思えない)。
しかし映画ならどうだ。
映画というのは様々なジャンルがあり、そして趣味自体にもそこまで色はない。
相撲好きだって映画は観るし、アニメ好きだってクラブ狂いだってみんな映画は観る。
つまり汎用性が高く、どこにも親和性が高いので、ベースとするコンテンツにはピッタリなのだ。
今回Feat.というアプリにリニューアルしたが、既存ユーザーは映画好きがほとんど集まっていると推察されるので、どんなコンテンツで横展開しても、既存ユーザーはそのまま活かせるだろう。
非常に長い軸で計算された良い仕掛けと言える。

エンタメシェアリングサービス Feat.

このように回遊するコンテンツ設計というのは対象を正しく理解し、その軸を活かした展開をしていかなければ意味はない。
そうしなければ相乗効果は生まれず、逆にUIUXだけが下がってしまうという残念な結果になるだろう。
何か事業を興す時はこの事を理解した上で諸々仕掛けていきたいものだ。

以上、回遊する為のコンテンツについての記事を終える。

あ、このような新規事業や起業に役立つコンテンツをもっと読みたかったら、是非僕のコミュニティに入ってもらいたい。
ブログに掲載しているのは極々一部に過ぎず、何十倍ものコンテンツがここにはある。
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