転換率を意識しよう

今回はCtoCサービスを考える上で重要なポイントである「転換率」について語る。
大切な要素にも関わらず頭からスッポリと抜けてビジネスを考える人が多く(そもそもこの言葉に聞き覚えがない人なんかもいる)、そういう方に一人でも気づきを与えらればなと思っているので、是非読んでもらいたい。

CtoCサービスにおける転換率とは何か。
それは「買い手」と「売り手」が転換する率の事だ。
つまり、買い手が売り手になったり、売り手が買い手になったりする、その割合のことだ。
この転換率が高ければ高いほどサービスとしてはグロースしやすく、逆に転換率が低かったりそもそも0だった場合はグロースが若干ダルい。
もっとハッキリ言うと、CtoCサービスにおけるグロースの戦いとは、転換率を上げる戦い、と言っても過言ではない(流石に言い過ぎ)。

さて、ではここで転換率がある(高い)モデルと、転換率が無い(低い)モデルを具体例を上げて説明していこう。

転換率が高いモデルとは何か。
例えば、スニーカーのオークションサイトをイメージしてもらえたら嬉しい(昨今はスニーカー売買がとても流行っている)。
この場合、スニーカーを売ってる人と買ってる人が存在するわけだが、売ってる人は常に売り手側かといえばそうでもなく、時として買い手側に回る場合もある(気に入ったナイキのレア物が出たら飛びつくことだろう)。
逆もまた然りで、基本的に買ってる側の人が自分の在庫を気まぐれに売る場合だってある。
これが転換するモデルだ(しかもスニーカーは結構入れ替えが多いと推察される)。

バイネームで良い例をもう一つ上げておく。
2018年頃から話題になった助太刀というサービスは、皆さんご存知だろうか。
建設現場で働く職人(受注者側)と、事業者(発注側)のマッチングサイトだ。
助太刀はその徹底して作り込まれたサービス設計や、理にかなった戦略、プロモーションなどに注目がされがちだが、個人的に一番素晴らしいなと思ったポイントは、スタートアップ界隈の人が誰も知らなかった隠された転換率の高さを見抜いたところだと思っている。
先の説明であった職人と事業者、まあ受注者と発注者だが、普通に考えてここに転換は発生しない。
職人はひたすら手を動かすし、事業者は仕事を束ねて振るだけだ。
しかし建設業界では実は違っており、建設現場で働く職人自身が仕事を受ける受注者であると同時に、小規模事業者として発注側に回るという独特の商習慣があるのだ。
職人だって親方になるし、親方だって時には一職人として働くということだ。
故にそこには転換率というものが確実に存在し、しかもそのパーセンテージは高い。
これをいち早く発見して、マッチングサイトというアウトプットにした事こそが、僕は助太刀がグロースした最たる理由だと考える。

それでは次に転換率がないモデルを一つ紹介しよう。
皆さんは、カメラマンとカメラを撮ってもらいたい人のマッチングサービスを聞いたことは無いだろうか。
まあぶっちゃけカメラマンじゃなくてもこの際良い。
占い師と占ってもらいたい人でも良いし、コックと料理を作ってもらいたい人でも良い。
つまるところ、そんなもんをイメージしてもらいたい。
これ系は残念ながら転換率という概念が基本無い。
カメラマンは金を払って誰かに写真を撮ってもらうことはほとんど無いだろうし、逆に写真を撮ってもらいたいモデル希望者が高いカメラを買って他人を撮るというのもほぼほぼ無いだろう。
占い師だって同じで、他人に占ってもらうことはないだろうし、占ってもらう人が占い師になるケースも限りなくレアと言える。
まあそれ故に「無い」または「ほぼほぼ無い」と表現しても間違いではない。

さて、ではこの転換率が高い(または低い)と何が良いのか(あるいは悪いのか)を書こう。
それはプロモーションが一方向で済むという事だ。
転換率が高いモデルだと一つの層(方向)に向けてプロモーションをすれば良く、そこでユーザーを獲得したら、後は転換率を上げる施策を打つだけで勝手にコロコロとトランザクションが発生する。
しかしこれが転換率が低いと一方向では済まず、二方向にそれぞれプロモーションし、バランスよく集めないといけない羽目になる。
リソースも分散化されるし、調整も面倒だし、もうそれはシンプルに「ダルい」わけだ。
そうなると当然成長曲線にも影響は出てくるし、そもそもグロースの難易度から言って全然違ってくる。
最初の数字上は些細な差だったものが、時間が経つにつれ凄く差が出る典型的な例だろう。
この様に転換率というのは非常に重要な要素なので、起業のアイデアを考えるにあたって、重々念頭に入れておいてもらいたい(別に決して転換率が低いのは悪いビジネスモデルとは言わないが)。

ま、実は転換率を考えるにあたっては他に幾つか考えなければならない要素があって、回遊率だの、ホリゾンタルマーケット・バーティカルマーケットだの、卵と鶏の論争だの、なんだかんだなのだけれど、これを書くと長くなるので今回は割愛する。
今一度書くが、重要な要素なのに、多くの人が意識してないので、この記事を機にしっかり頭の片隅にインプットしてもらいたい。

以上。

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それでは今回はこのへんで。


転換率を意識しよう” への2件のフィードバック

  1. 新しくサービス開発を検討しており、MENTAのサイトからこちらのサイトに辿り着きました。
    大変参考になる内容で読んでためになりました。
    こういったことが頭に入っているかどうかで立ち上げたサービスの成功率に違いが出てくるのだなと感じました。
    コミュニティの参加も検討したいと思います!

    • 感想ありがとうございます。
      また一つでも学びがあったのなら大変嬉しく思います。
      C向けサービスの立ち上げには、転換率だけではなく、スイッチングコストや競合優位性、アセットや回遊率など、実に様々なファクターを検討する必要があります。
      コミュニティではその辺りもキッチリと解説しておりますので、もしご興味がありましたら是非ご参加ください。
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      どうぞよろしくお願いします。

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