コロナによるディスラプト 「無いものは無い」時代の終わり

昨今はもうどこを向いてもコロナ一色だ。
世界が変わるだの、家に引き篭もるだの、明るい話題はほとんど聞かない。
実際に世界経済をみると、とてもじゃないがブリリアントな未来はしばらく見えない。
まあそんな状況だから、皆口を揃えて「投資や次への布石などを打つのを止めて、今はじっと耐えて嵐が過ぎ去るのを待ちましょう。とりあえず生き残る事を目指しましょう」と語る。
もちろんそれ自体に異論はないし、むしろこんな状況だからこそ Cash is King なわけで、現金を貯め込んで篭もるのが正解だと思う。
だが、スタートアップの起業家として考えると、今は最もチャンスなのではないかとも思う。
コロナによるとても大きなディスラプトが起きているからだ。

そもそも新規ビジネスの基本は「ディスラプト」からの「リプレイス」だ。
これはまあ至極当然の話で、なぜなら人間、無からお金を生み出すのはとても難しいわけで、だったらもともと落ちてる所から向き変えて自分のところへリプレイスするほうが早いよね、というわけだ。
で、このリプレイスをするのに必要とされるのがディスラプトだ。
ディスラプトの要素はまあ何でも良いが、大きければ大きいほど強いインパクトを起こす。
2000年前後はインターネットそのものでディスラプトして、多くのオフラインサービスがオンラインサービスに取って食われた。
そして皆さんにも記憶に新しいと思われる大きなディスラプトは、2010年頃のスマホに寄るディスラプトだ。
SFCを筆頭とするたくさんの若者が、今こそチャンス到来と、成り上がるためにイナゴのように食い尽くしていった。
そんな大きなディスラプトだが、人間そうなかなかお目にかかるものはない。
近年の大本命と目されていた2018年のブロックチェーンも残念ながら目立ったほどのリプレイスは今の所起きていない。
正味な話、2020年の僕の心境だと「もう僕が生きてる限りインターネット、スマホレベルのディスラプトは起きないだろうな。そこまで大きな変化は想像もできないよ」と思っていた。
今までは。
しかしその巨大なディスラプトが急遽現れた。
「コロナ」である。

コロナによるディスラプトは、想像できない深さで、急速に、全世界で、同時に、行われた。
リアルに主軸を置かれていた世界が、一転ウェブに主軸を置くようになったのだ。
それも、もともとウェブに相性が良かった分野ではなく、本来ならばリアルのほうが相性が良い分野にストレートにぶち当たった。
完全に強制的に否応なく価値観の変化を求められたのだ。
正直この流れは半年とか年内とかで収束することはない。
文字通り死ぬまで末永く上手いこと付き合っていかなければならない。
いやそもそももう今までの世界観には戻れず、新しい世界観に切り替わったのだ。
まずはそれを受け入れて、そしてそれを見据えて先の展開を考えなければならない。

さて、少しだけ話しを脇道に逸らそう。
僕はメンター・コンサルという仕事もしているので、数多くの若者の相談に乗る。
しかし彼らが持ってくる大半のサービスは、「弱いペイン」に無理やりフォーカスを当ててビジネスにしようとしているので、とてもワークする目が見えない。
僕がそう指摘すると、彼らも薄々気づいているようで、いつも深い溜め息を漏らしてこういう。

「じゃあ、何をしたらいいんですかね……」

僕はそういう時、本当に申し訳ないと思いながらこういうのだ。

「君が悪い云々じゃなくて、時代が悪いんだ。起業ブームができて何年も経ってる。もうC向けWEBサービスにおいて、無いものは無いんだよ。君も調べてわかったろ?欲しいと思うものは既になんでもあったろ?もし仮にそれがなかったとしても、君が最初に思いついたから無いんじゃなくて、無いにはないだけの理由があって無いんだよ」と。

そう言うと決まって彼らは肩を落として帰っていく。
仕方ない。
C向けWEBサービスにおいてはもう強いペインはあまり残されていない。
B向けならばまだまだ余地はあるが、それはある程度の社会人経験と知識が必要とされるので、学生や25歳頃の若者がリーチできる範囲にはないのだ。
そしてこの冬の時代はおそらくもう明けることはないだろう。
それほど大きなディスラプトなんてないのだから……。
と、思っていた。
つい先月までは。

コロナ。
もちろんこの災厄がもたらした負の影響は計り知れない。
人類は今、第二次世界大戦以降最大の危機に直面していると言っても過言ではない。
が、皮肉なことに、コロナが強制的にもたらした価値観の変化は、そこに大きな余白を作った。
今までオフラインのほうが利点が多く、オンラインにリプレイスされず残っていた部分が、強制的にこれからリプレイスされていくのだ。
そしてそれは学生や若い起業家が触れることの出来る部分にも多く存在している。

無いものは無い時代の終焉。

起業家を夢見る若い人たちよ。
今こそ最大のチャンス到来の時期だ。
日本、いや世界が悲嘆し、落ち込んでいる時こそ、新たな世界を率先して作り、盛り上げていって欲しい。
そう願うばかりである。

以上。

あ、そうそう、僕は御存知の通りメンターをしている。
様々な有名アクセラレーションプログラムでもメンターを務めているし、光栄なことにベストメンターとして表彰されたこともある。
もし君たちがこのブログを読んで新しいサービスを思いつき、そして悩むことがあったら連絡してもらいたい。
本来ならば有料で行っているコンサルだが、25歳以下の若い人ならば、特別に無料でコンサルをしようと思ってる。
僕も僕なりにこの時代をなんとかしたいと思っているが、今の僕の能力だとそれは起業ではなくサポートのほうが効果が高いのだ。
ならばせめて若い人を応援したい。
悩んでいる若い人がいたらお気軽にご連絡を。
人生相談でも構わないので。

よろしくどうぞ。


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